求職者は求人募集のどこを見る?求人票の書き方を徹底解説

 近年、インターネットが普及したことにより、求職者は多くの企業を同時に比較検討しながら、応募する企業を選ぶようになりました。このような状況の中、「企業の第一印象」となる求人票で求職者の心をつかめるかどうかが『採用成功のカギ』として注目されています。そのため、多くの企業は、欲しい人材を確保するために求人票の書き方や魅せ方を工夫するなど、自社のアピール方法にしのぎを削っています。そこで今回は、求職者が求人募集でどんなことを見ているのか、効果的な求人票の書き方などを解説していきます。

求職者は求人募集のどこを見る?求人票の書き方を徹底解説

 1、求職者の「知りたい!」に応える求人募集の内容を作成する3つのポイント

1-1 求める人物像を明確にし、アピールする

1-2 自社の強み、魅力をアピールする

1-3 誰がみてもわかりやすい文章で書く

2、求人票のコンセプトを考える

2-1 誰に伝えるのか (ターゲットを考える)

2-2 自分たちの魅力を洗い出す(何を伝えるか考える)

2-3 写真選定も、コンセプトに合っているかを確認

3、応募が来ない原因と対策

3-1 求人情報が少ない

3-2 他社と比較検討され負けている

3-3 求人媒体の多様化

4、募集要項を作成する際に注意すべき書き方とは

4-1 性差別的な表現は避ける

4-2 賃金について具体的に記載する

4-3 条件などをそのまま記載しない

5、仕事をしている自分を想像できるくらいに詳しく書く

6、まとめ

 
 

1、求職者の「知りたい!」に応える求人募集の内容を作成する3つのポイント

 

企業にとって必要な人材を集めるためには、募集要項で幅広く求人していることをアピールしなければなりません。しかし、募集要項によっては応募者がうまく集まらず、必要な人材が確保できなくなってしまうこともあります。

なるべく企業の理想に沿った人材を確保するためには、適切な募集要項の書き方を理解しておく必要があります。そこで今回は、募集要項に記載すべき項目や魅力的な募集要項の書き方、募集要項を作成する際の注意点などについて詳しく説明します。

1-1 求める人物像を明確にし、アピールする

採用を成功させるためには、求職者に、「どのような人物に」「どのような仕事をして欲しいのか」などの自社の求める人物像をアピールする必要があります。求める人物像をどのように明確にすれば良いのか、下記にまとめていますので確認してください。

《求める人物像を明確にするコツ》

・どのようなスキル、経験が必要か(資格、能力、経験)

・どのような人物が望ましいか(人柄、性格)

・どのような仕事をして欲しいか(仕事内容)

 

求める人物像を明確にし具体的に記載することで、求める人物以外からの応募を抑えることができ、求める人物からの応募を増やすことができます。

1-2 自社の強み、魅力をアピールする

給与や賞与以外にも、社内の雰囲気や教育制度、会社の将来ビジョンといった部分も自社のアピールポイントになり、他社との差別化になります。

会社の想いやこういう風に働いて欲しいといった自社の魅力を過不足なく伝えることで、「楽しく働けそう」「このような会社で働きたい」と感じてもらえ、応募意欲を高められます。ただし、会社のアピールポイントは求職者にとっても魅力的なものである必要があります。

 

《求職者が魅力的と感じる項目の例》

・「教育制度が充実している」「資格取得を推進している」など、能力向上やキャリアアップを支援している

・時短勤務や産休育休の取得を推進、リモートワーク可能など多様な働き方ができる職場を目指している、など

 

このように、「どのような支援が受けられるのか」「どういった人物を求めているか」「どのような働き方ができるのか」といった部分をアピールすると効果的です。

1-3 誰がみてもわかりやすい文章で書く

求職者は複数の企業の情報を出来るだけ短い時間で知りたいと感じているため、何が言いたいのかわからない求人票ではじっくり読んでもらえません。

専門用語を使わずにわかりやすい言葉で、かつイメージが湧くように具体的に記載することで、求職者の応募の意欲を高めることができます。

《わかりやすい文章を書くコツ》

   誰でもわかるよう、専門用語を使わず、誰もが知っている言葉で書く

   曖昧な表現を避け、具体的な数字や例を使って書く

この2点に気をつけるだけで、働くイメージが湧き、共感した求職者からの応募を集めることができます。

また、いきなり求人募集を書いていくよりも、求職者の目線に立って考えていくことが重要です。求人募集を書くときに一番最初にやるべきは、どのようなターゲットに、どんな魅力を伝えるかを整理することです。つまり、広告の設計図となるものをつくる必要があります。 

家を建てる時は必ず設計図を見ながらつくります。もし設計図がなければ、欠陥住宅ができてしまうように、求人広告も設計をしてからライティングをしなければ魅力的な広告は完成しません。

書くよりも、ターゲット、伝えるべきことをしっかり考えることのほうが大事であり、この前提にたって広告をつくらないと、失敗してしまう可能性が高くなってしまいます。

 

  • 2、求人票のコンセプトを考える

     

求人票は「自社が求めている人に、読んでもらうもの」です。読まれることを意識していない求人票は、効果が出ないと言っても過言ではありません。そして、求人票では「誰が」読むのか、すなわち読んでほしい「ターゲット」の設定をとりわけ重視するのです。ターゲットは基本的に一人に絞り、その人のスキル経験はもちろん、志向性や基本行動など、ペルソナ設定まで細かく行うことが大事になります。

2-1 誰に伝えるのか (ターゲットを考える)

ターゲットが設定されたら、次は「何を伝えるべきか」を検討します。誰に何を伝えるか、これは「コンセプト」と言われます。コンセプトは一本筋の通った、効果的な求人広告を作る上で最重要項目の一つです。ターゲットをイメージし、どんな情報を求めているか検討するとよりいいです。何の不安や不満もなければ、転職しようと考えないはずです。給与、ワークライフバランス、人間関係、やりがい、スキルアップなど、ターゲットは現状のままでは得られないものを得ようとしています。なぜ転職するのか、転職によって何をどう変えたいのか。これらを熟考すれば転職者が欲しがる情報が見えてきます。

その際、もっとも力点を置いて制作する箇所の1つがキャッチコピーです。キャッチコピーは文字通り、ターゲットをキャッチする(捕まえる)ためのコピー(広告文)です。求人内容の入口としての役割を持ち、読み手に「おっ」と思わせる必要があります。しかし注意したいのは、ただ目立てばいいというものではありません。大切なのは、「これこそまさに探していた会社(仕事・環境)だ!」「自分のことを言われているみたい!」などと、いかに「自分にあっていそうな会社である」と思ってもらうこと。結果、ターゲットは気持ちが揺さぶられ、求人原稿を読んでみたい、となるのです。

キャッチコピーを作るのは一見難しそうにも感じますが、コンセプトまでしっかりできていれば、意外とスムーズに作れてしまいます。大切なのは、ターゲットの立場になり、ターゲットが「知りたい」「聞きたい」と思う情報を載せることです。コピーと言っても奇をてらう必要はありません。「どう」言うかではなく、コンセプトを常に念頭に置き「何を」言うかを意識してください。

2-2 自分たちの魅力を洗い出す(何を伝えるか考える)

コンセプトが決まったら、いよいよ実制作に入ります。先程考えたキャッチコピーを基に、自社の魅力を洗い出してみましょう。前述しましたが、「どう」言うかではなく、コンセプトを常に念頭に置き「何を」言うかが重要です。自社の魅力や強みはどんなことか、ターゲット層にはどんなことを伝えることが効果的か、など深く考えてみましょう。自分だけで考えてしまうと、アイデアも出てこなくなってしまいますので、複数人で集まりブレストで出し合うのも有効です。

2-3 写真選定も、コンセプトに合っているかを確認

写真は、ありさえすればいいだろうと考えがちですが、とても重要です。写真一枚の持つ情報量は想像以上に多く、文字とは違って一度に伝えることができます。また、求職者は必ずと言っていいほど写真を見ます。特に最近ではInstagramなどの影響もあり、イメージを重視する傾向があるのも事実です。写真がいいと、それだけでよい会社と感じと感じてもらえるのです。

ただし、「キレイな写真」である必要はまったくありません。素人が撮ったような写真でも、自社らしさを伝えることができていれば、十分に要件は満たしています。例えば、敷居のないアットホームな会社なら、みんなで談笑しているシーン、高いスキルが身につく会社ならキビキビと働いているシーン、などがよいでしょう。

 

なお、写真がコンセプトとずれていたら、全体に大きな違和感が生まれます。写真を撮影・選定する時も、最初に決めたコンセプトをぶらさないようにしてください。

 

  • 3、応募が来ない原因と対策

「応募が少なく選考が捗らない」ケースも多いですが、「応募がまったく来ない」とお困りの採用ご担当者様も意外と多いのです。応募が来ない原因は企業様ごとに様々ですが、よくある原因をお伝えします。

3-1 求人情報が少ない

転職活動中の「9割」が転職に対してリスクを感じる、という結果が出ています。

多くの人が挙げたリスクの内容は「思っていた仕事内容と違う」ということでした。入社してみないと実際の仕事内容が詳しくわからないことや、社内独自の仕事ルールに適応できるかどうかなどが不安視されています。

また、求職者が転職にともなうリスク軽減について心がけていることは、「応募前にしっかりと仕事内容や条件を確認する」という意見が多く挙げられました。転職にあたり、応募前の企業情報や関連情報の収集を欠かさないといったことがリスク回避に繋がると考えられているようです。

 

「検索する」ことが当たり前になっている世の中で、「求人情報が少ない」ことは不安要素に大いになり得るということです。

3-2 他社と比較検討され負けている

職種・勤務地が類似している企業の求人は見比べられやすく、比較されやすい情報は、「条件面(待遇など)」「仕事内容」が多いようです。そして勤務地が同エリア内の求人は見比べられやすく、比較されやすい情報は、「時給」「シフト(勤務時間)」が多いようです。

求職者はいろいろな求人情報を見比べ、より魅力的な求人に応募します。応募が少ないとお悩みの企業様は、もしかすると他社求人との比較検討で負けている可能性があります。条件面を重視する求職者が多いのは事実です。しかし他社よりも給料が少ないからといって、「じゃあ給料上げましょう」と簡単に済む話ではないのが現実でしょう。求職者に少しでも魅力的だと感じてもらえるように求人情報の書き方を工夫していくことが重要です。 

3-3 求人媒体の多様化

Web求人媒体、紙求人媒体ともに、ハイスピードで多様化が進んでいます。

ピンポイントで採用が行なえるような「専門的」な求人媒体も増えてきています。

 

求人媒体が数多くある中で、「どれに掲載しても同じ」と思い求人募集をしていませんか?もしそうなら、貴社の業種や募集職種に興味を持ちそうな利用者が多い求人媒体を選べていないことが、応募数が少ない要因のひとつかもしれません。自社の求めるターゲットはどの求人媒体に集まりやすいか、自社の業界に合っている媒体はどれか、などを考えた上で、求人媒体を選定していきましょう。

 

  • 4,募集要項を作成する際に注意すべきの書き方とは

ある程度自由に記載できる募集要項ですが、注意点を理解したうえで作成しなければ、思わぬトラブルが発生する危険性があります。具体的な注意点として、以下の4つが挙げられます。これらの注意点を意識しながら募集要項を作成すれば、スムーズに人材を集められるようになるはずです。ここからは、募集要項を作成する際に注意すべき書き方について、詳しく説明します。

1 性差別的な表現は避ける

男女雇用機会均等法では、募集や採用に関して性差別的な表現をおこなうことが禁止されています。たとえば、募集する際に「男性のみ募集」や「女性限定の仕事」といった文言を記載するのはNGです。退職した男性社員の穴埋めをするために男性のみ募集することや、管理職に昇進できるのを男性に限定するといったことも禁止されています。

4ー2 賃金について具体的に記載する

労働者とのトラブルで特に多いのが、賃金に関するもの。募集要項に記載されていた賃金と、実際に支給される賃金が異なるといったトラブルが代表的で、募集要項に記載されている賃金が曖昧になっていることが原因のひとつだといわれています。魅力的な賃金を記載すれば応募者が集まりやすいですが、就職後のトラブルを避けるためにも齟齬がないよう具体的に示しておくことが大切です。

4ー3 条件などをそのまま記載しない

記載すべき項目に沿って条件等を入力すれば、時間をかけずに募集要項を完成させることができます。しかし、ありきたりな表現ばかり記載されていると、他社との差別化を図りにくく、求職者の目にとまりにくい募集要項になってしまいます。

 

ある程度の時間や手間がかかるかもしれませんが、企業が求めている人材を集めるためには、求職者の目線に立って文言を考えることが重要。募集要項を見た人がどのような印象を持つのかを考えながら、客観的な目線で作成しましょう。

  • 5、仕事をしている自分を想像できるくらいに詳しく書く

 

「より具体的に」が大切なのは、求職者が仕事を想像出来る事によって“自分にとって身近な仕事・会社”になるためです。応募喚起に繋がるばかりか、ミスマッチを減らすために次の段階で行われる面接を効率的に進める事も出来ます。求人情報作成の際は、社内で実務を行っている社員に話を聞き、日々どのように仕事をしているか書き出してみると良いでしょう。そして「自分が求職者だったら、どのような情報が欲しいだろう?」。その観点で仕事内容をまとめていくとスムーズです。

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  • 6、まとめ

募集要項がどのようなものであるか、募集要項に記載すべき項目や魅力的な募集要項の書き方、実際に作成する際の注意点などについて説明しました。なるべく理想的な人材を採用するためには、他社との差別化を図りながらミスマッチを防ぐような具体性のある条件を明示することが重要です。

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